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朝倉 勇
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朝倉 勇
 
 
 
 
 

忘れてはならない四つと、天皇
2013.1226

    「日本では、どうしても記憶しなければならないことが四つはあると思います。終戦記念日、広島の原爆の日、長崎の原爆の日、そして6月23日の沖縄の戦いの終結の日です」
  これは1981(昭和56)年8月7日、天皇が皇太子時代に美智子妃と共に記者会見した時の発言です。今年12月23日、80歳の誕生日を迎えるに際しては、次のように述べたと朝日新聞は報じました。
  「最も印象に残った出来事は先の戦争。前途に夢を持った多くの人々が若くして命を失ったことは本当に痛ましい」。そして、「天皇という立場は孤独とも思えるものだが、結婚により、私が大切にしたいと思うものを共に大切に思ってくれる伴侶を得た。」と、美智子皇后の役割の大きさを述べました。実際、天皇家、そして日本にとって美智子皇后の功績の大きさは計り知れないと思います。
    即位後初の記者会見は1989(平成元)年8月4日。次のように発言。
  「憲法は国の最高法規ですので、国民とともに憲法を守ることに努めていきたいと思っています。戦後の翌年に学習院初等科を卒業した私にとって、その年に憲法が公布されましたことから、私にとって憲法として意識されているものは日本国憲法ということになります」。実に明解な憲法尊重の態度表明です。
    ぼくにとって忘れられないのはサイパン島への訪問です。アメリカ軍の猛攻撃を浴びて逃げ場を失った島民たちが、「天皇陛下万歳!」を叫んで断崖から次々に海に身を投じた「万歳クリーフ」をお二人がたずね黙祷を捧げられたこと。
  いったい日本の国会議員たちの何人が「万歳クリーフ」をたずねたでしょう。(ぼくの叔父はその島で玉砕。サイパン島訪問のとき、まず悲劇の崖を見ながら祈ったことを思い出します)。
 天皇・皇后はこうした行動を通して、平和国家であるべき日本という国のあり方を示唆されたのではないでしょうか。それが「象徴」の自覚と役割なのかと思います。
  同時に弱者へのいたわり。原爆の、沖縄戦での、自然災害の、水俣病などの被災者への追悼と励ましの訪問。それが自発的であるところにお二人の人格を感じます。
  血筋についての発言
 

  「私自身としては、桓武天皇の生母が百済の武寧王の子孫であると、続日本紀に記されていることに、韓国とのゆかりを感じています」
  2001年の誕生日の前12月18日に、サッカーW杯の日韓開催を控えて述べた言葉です。なんと正直な吐露。日本と朝鮮半島との関わりを天皇自ら語ったのでした。多くの政治家たちが、ウソやごまかしを常としていることへの批判にも思えます。日韓、日中の友好回復・平等互恵は日本の最優先事項であることを思います。

  皇居での伝統行事と意義
    これまで公開されなかった皇居内での天皇家の行事が、公開される気運が出てきたようです。最も日本的な文化である和の儀式や秘技、文物装束などを天皇家は継承し続けています。伊勢神宮の式年行事をはじめとする日本独特の歴史的で文化的な行事を、天皇家は継承しているのです。これらこそ、世界の文化遺産に値する日本の特徴ではないでしょうか。
  長い間ふしぎに、そして残念にも思ってきたことがあります。それは外国からの訪問客に接する際などに、天皇が洋服姿であること。和服で拝謁を受け、パーティーにも望まれたらさぞかし日本の独自性が伝わるでしょうのに、と。
  同じような気持の人がいて、「天皇に和服を着せよう市民連合」という運動を呼びかけた人がいました。略して「天着連」。1960年代の終わりころでしたか。発想したのは、確か永六輔さん。ぼくは諸手をあげて賛成しましたが、惜しくもこの運動は広がりを見せずに消えてしまいました。いまでも残念な気がします。
   
    などなどを考える時、日本にとって天皇家の存在は日本のアイデンティティの基礎にある精神性と文化であるように感じられます。(2013年12月26日)
(*太字は朝日新聞2013.12.23から引用しました)
   
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