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朝倉 勇
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たった一人で世界遺産を守った
アボリジニのジェフリーさん

2012.02.06

  「オーストラリア北部のクンガーラ地域は、アボリジニ(先住民)が精霊ナマルゴンの住む土地として、遠い祖先からの生活様式を保って平和に暮らしていました。1980年、世界遺産に指定されています。
  ところが、そのクンガーラ世界遺産のまん中の一画に、大量のウラン鉱(14,000万トン)が眠っていること判明します。豪州政府はウラン鉱採掘地域の一画を、世界遺産地域から除外することを決定。
  アボリジニのリーダー、ジェフリーさんは一人で反対に立ち上がります。精霊ナマルゴンを敬い、自然と共に謙虚に生きて来たアボリジニ固有の生活と文化を守り、子孫に伝承しようというのです。精霊ナマルゴンは、雷の電光(イナズマ)を持つ手を胸の前で合わせる独特のポーズ。その姿をシンボルとして、反対運動は始まりました。
  ジェフリーさんは辛抱強く反対を説き、国や自治体、ユニセフへの陳情など10年間にわたって自然保護をアピールし続けます。そして、ついに2011年6月27日、ウラン採掘予定地区は元の自然遺産地域に戻されることが決まりました。
(なお、オーストラリアは現在、原子力発電所をもたない数少ない近代国家です。一方、同国はウラン輸出が世界最大ともいわれています。)
  以下、アボリジニにつて広辞苑の記述。
「アボリジニaborigine(原住民の意)。
オーストラリアに4、5万年前から住む先住民、狩猟採集民族で、岸壁画などの美術で知られる。1967年に初めて市民権を得る。」
  *これは、2012.01.28(土)夜のNHKテレビ番組を見てのメモです。
*NHKサイトは「検索でGO ! とっておきの世界遺産」。
(2012.02.06 A-31)
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